シミの原因

シミができる原因は、紫外線や体質、遺伝など多岐に渡ります。実例も交えて詳しく解説していきます。
シミには様々な原因があり、
その原因ごとに、シミを悪化させないための対処法があります。

シミの種類が多岐にわたるように、シミの原因も1つではありません。
この記事では、シミのできる原因そのものの種類や、できてしまったシミを悪化させないための対策をご紹介していきます。

フラルグループ理事長
皮膚科専門医 髙田美子が
監修しています

シミのできやすさは体質で決まる?

ハッキリとした理由はわかりませんが、確かにシミのできやすい人と、できにくい人がいるなと感じています。
私が一番体質の影響を感じたエピソードがあります。

50代の同じ年齢の女性2人

Aさんはゴルフが大好きで、日焼け止めは塗るけれど結局日焼けちゃうのよね…と言っている女性。
週に2~3回はゴルフを楽しんでいました。

一方、Bさんは庭のガーデニング、ちょっとした買い物でも紫外線から肌を守るために帽子に手袋、さらにはフェイスガードと、日焼けに気を遣っている方

さて、
お二人のどちらにシミが多いかというと…

皆様がひょっとして・・・と思われた通り
Bさんには目立つシミが複数個(日光色素斑)ありました。

一方、Aさんは細かいシミは少しあるけれど目立つシミは一つもなかったのです。

話を聞くと、Bさんは、お母さんもお姉さんも皆さんシミができやすい家系。
一方のAさんは、そういえば家族もみんな目立つシミはありませんね~という状況です。

Bさんに見られた、日光色素斑(老人性色素斑)だけではなく、
女性に多く見られる「肝斑」というシミも、家族間で同じお悩みがみられることが多いですし、多数の論文でも原因の一つに遺伝と書かれています。

体質は変えられない。でもシミが悪化する原因を減らすことはできる

シミができやすい体質だからといって、次々とシミが増えるわけではありません。

悪化の原因に対して適切に対策をすれば、シミは減らせる&できにくくできると言えます。

シミが悪化する原因①炎症 (ニキビ、やけど、湿疹)

シミができる一番の原因と考えています。

・料理中に油がはね手やけどしたところ
・赤く痛いニキビができた場所
・治るまでに時間がかかった、湿疹
・虫刺されのあと

・ひっかき傷のあと

とにかく様々な炎症がシミの悪化原因になっているといえます。
 
炎症とシミの関係は、肌に刺激が加わると、その部分に戦う細胞が集まってきます(=炎症が起きる)

 
これらの戦う細胞が肌細胞に働いて、MSH(melanocyte-stimulating hormone:メラノサイト刺激ホルモン)が出ます。
 
メラノサイト(シミの色を作る細胞)を刺激するわけですから、シミができるという仕組みです。

炎症が起きたときにシミにしないための対策

炎症をできるだけ早く抑えることが必要です。では、炎症の原因になっていることは何ですか?その原因をつき止めましょう。

油がはねてやけどをしたなら

・すぐに冷やして、これ以上炎症が広がらないようにする
・炎症を抑えるステロイド外用剤を塗る(ドラッグストアや薬局で購入できるリンデロンVs軟膏など)

赤く腫れたニキビができているなら

皮膚科に早めに相談して治療を受ける

湿疹や虫刺されなら

かきむしらないように、いじらない、もしくは皮膚科に相談して治療を受ける

体の湿疹なら

ドラックストアで購入できるリンデロンVs軟膏、顔の湿疹であればコートFMD軟膏などを塗る

3日以上塗っても良くならない場合は、皮膚科を受診してくださいね。
ひっかき傷には、早く治すために傷パワーパッドを貼っておくことをおすすめします。

原因②刺激(マスク、下着、化粧品)

マスクや下着でこすれる=これらの刺激で、肌ではLI-4やIL-13という伝達物質が出ます。これが弱い炎症を引きおこし、その結果MSHが出て、色素沈着するという仕組みが考えられます。

部分的な刺激だけではなくて、顔全体に刺激が加わることもあります。
合わない化粧品を使っていると長期間顔全体に刺激をしていることと同じになります。

古くなった化粧水なども、中身が刺激物質に変化している可能性があるので要注意です。
メイクや洗顔時に、肌を擦ることも、シミの原因となるため注意が必要です。

刺激でシミを作らないための対策

とにかく刺激の原因を除去!

下着や洋服がきつかったら

ゆったり目のものを選ぶ

マスクで刺激を感じるなら

マスクの着用を必要最低限にする

化粧品をつけるとピリピリしたり、熱いと感じる、しみる

・肌に刺激が加わっている証拠なので、使用をやめる
・化粧水などは、封を開けたら3ヵ月以内に使い切ることをお勧めします。

原因③紫外線

紫外線を浴びると、肌の深いところでは

・チロシナーゼというメラニンを黒く変化させる酵素が強く働く
・MSHも出て、よりメラノサイトがメラニンを作る
ということが起こります。

メラニンを作る工場の稼働率が上がり、さらに原料もどんどん工場に運ばれるので
黒色のメラニンが普段の何倍も作られる… そんな感じです。

ほかにも、紫外線は肌にIL-1、エンドセリンなどの炎症物質を活発に発生させ、この影響でメラニンが盛んに作られてしまいます。

紫外線でシミを作らないための対策

これはもう、紫外線を避けることが最も効果的です。


特に避けてほしいことは、真っ白な肌を急に強い紫外線にさらすことです。

肌が全く紫外線防御対策ができていないところに、強い紫外線が当たると最も炎症が起きます。

「シミになりにくい、紫外線との上手な付き合い方」を参照してください。

まとめ

シミができる原因は、まだまだ完全にはわかっていませんが
日々の行動に少し気を付けるだけで、シミは予防できます。


実践しやすいことから、ぜひ対策してください。

まずは知って欲しい、 シミ治療の「4つのポイント」

シミ治療を行う際に、知っておいてほしい4つの大事なポイントがあります。

1.シミの種類
2.シミの原因
3.シミの予防
4.シミの対策

シミをより深く知ることで、シミ治療をより良くおこなっていくことができます。

当記事(シミの種類)以外の、シミ治療の大事なポイントはこちらから

シミの種類
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シミの予防
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